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ジェシカを楽しむ会 【ファンタスティック・フォー/銀河の危機】 [映画日記<2007年>]

「ファンタスティック・フォー/銀河の危機」を見たよ!

今や国中の人気者となった、リード(ヨアン・グリフィズ)、スーザン(ジェシカ・アルバ)、ジョニー(クリス・エヴァンス)、ベン(マイケル・チクリス)の、ファンタスティック・フォーの面々。
とりわけ、リードとスーは結婚式を控えて、マスコミの注目の的となっていた。
だが、異変は徐々に起きていた。
日本の駿河湾は一瞬にして凍りつき、エジプトではピラミッドに雪が降り、ロサンゼルスでは大停電が起こり・・・
そして結婚式当日、ついにニューヨークにも異変が。
何かが一瞬にして通り過ぎると、リードたちの結婚式を取材していたヘリコプターが、突風に巻き込まれ、墜落しそうになる。
ファンタスティック・フォーの面々の力で事なきを得るが、結婚式はめちゃくちゃ。
スーザンは呆然と破壊された式場を見ていた。
その“何か”を追いかけたジョニーは、その正体が、全身銀色に輝く、サーフボード状のものに乗った、異星人である事を知る。
リードの研究の結果、シルバーサーファー(声:ローレンス・フィッシュバーン)と名づけられた異星人がたどり着いた星は、なんと8日以内に全て滅びていた。
軍の要請もあり、地球を守る為、立ち上がる4人。
だが、作戦が上手くいかない4人の前に姿を現したのは、なんとかつての敵、Dr.ドゥームことビクター(ジュリアン・マクマホン)だった。
シルバーサーファーの正体は、ビクターの本心は、そしてファンタスティック・フォーの4人は、
果たして地球を救えるのだろうか・・・

前作の軽いノリからしても、前評判からしても、実はあまり期待してなかったのだな。これ。
ただ、アメコミ原作の映画も、B級SFアクションも好きな私は、それなりに楽しければそれでいい、って思って見に行った訳さ。

たまに起こる事なのだけど、
どう見ても主役より、ワンポジション隣のキャラが、一番人気になってしまう作品って、あるんだよね。
正に、これがそう。
ジェシカ・アルバで宣伝しすぎでしょう。
そりゃ、知名度で言っても、ヨアン・グリフィズよりジェシカ・アルバの方が上だろうけどさ。
Mr.ファンタスティックは、ヨアン・グリフィズなんだけどなぁ、ってところは、宣伝する側も、脚本書く側も、本来なら守ってしかるべきルールなのだけどなぁ。
どうかしら。

ストーリーは、まぁこの手のB級にありがちな、いろいろ詰め込んだごった煮状態。
リードとスーのお約束愛情物語に、
ベンと盲目の恋人とのホロリ物語に、
ジョニーの強がり成長物語に、
宿敵復活、やっぱり敵じゃん物語に、
本来は敵のはずの異星人との、心の交流物語に、
最後はしっかり、ハッピーエンドに決まってるじゃん!
お後がよろしいようで・・・

これじゃ感想にならないから・・・
リードの科学オタクっぷりは、見ていて楽しい。
せっかく美人の彼女との結婚式を控えているのに、式の1時間前まで機械をいじってるなんて、スーザン、苦労しそうだよな。
ジョニーの生意気っぷりと、演じるクリス・エヴァンスの生意気顔が妙に合っていて、いい。
子ネタで笑わせてくれるのも、お約束の粋を超えてはいないけど、それでも笑えたから、良しでしょう。
身内で仲良し4人組の、すったもんだも、まぁ微笑ましいっちゃ微笑ましい。
スケールがデカイ割りに、内輪ネタで済んでしまうあたり、前作とあまり分かっていないわね。

シルバーサーファーは、人気者らしい。
なんでサーフボードなんだよ、とか、なんで全身銀色ピカピカなんだよ、とか、サーフボードなかったら何もできないじゃん、とか、ツッコミどころはたくさんあるんだけど、確かにシルバーサーファーの動きは、カッコイイ。
特に、透明になって物を通り抜けちゃうシーンとかはね。
ボードと離れるとやたらと弱っちいんで、やや拍子抜けたけど、作り自体は良い感じ。

あと、思わずカッコイイ!って思ったのは、リードが作った乗り物。
銀のボディに、座席が4つ。
ちょっとX-MENのジェットっぽいけど、
実は、3つに分離して、一人乗りか二人乗りにもなれるところは、子供心がむくむく刺激されちゃった。
リアリティはさらっとムシしてるけど、かまわないでしょう。
元々そういうノリなのだから。

せっかく前作の宿敵Dr.ドゥームことビクターを復活させたのだけど、あまり効果的じゃなかったのは残念。
いや、絶対裏切るでしょうと思わせとして、やっぱり裏切るのだから、あっ!っていう驚きがない。
結局、いいヤツだと思い始めたシルバーサーファーに、ムチャな実験したのは、軍のマッド・サイエンティストみたいなヤツだった訳だし。
ムチャするのがビクターなら、もっと憎らしく思えて良かったのにな。

ファンタスティック・フォーの面々が、他のアメコミキャラと違う点は、隠れたヒーローではないって事。
世間的にも、堂々のヒーローだから、マスコミにも追われてるし、テレビにも出るし、紙面も騒がす。
その為の苦労もあるだろうけど、正体を隠さなきゃならない苦悩とは無縁だから、何か堂々ヒーローの特性みたいなのを活かせたら、面白かった気がする。
プライベートが欲しい!なんて言っている場合じゃないよ、スーザン。

オマケだけど、妙に日本づいた設定に、笑っちゃった。
駿河湾って微妙にマイナー。なんで駿河湾なの?
最後に、マスコミを避けたリードとスーザンが、恐らく日本と思われる(ロケ地は違うな)庭園で、和服で結婚式を挙げたのは、爆笑しそうになったよ。
着物が並んで式ってのもカワイイけど、ジェシカ・アルバが、あまり着物が似合ってない気がして、落ち着かなかったわ。
あと、ジェシカ・アルバのブロンドも似合わん。
なんで染めたのかな?
少し褐色が入ったジェシカの肌に、ブロンドはあまりマッチしてなかった。
地のブルネットじゃダメだったのかな。
そう思うのは私だけかしらん?

マーベル・コミック原作の作品には、必ずカメオ出演しているスタン・リー。
マーベルで多くの原作を手懸けたこのおじいさんは、とってもお茶目。
今回は、セリフもあって、ぷぷぷのぷっ。

スケールのデカさはピカ一だね。
シルバーサーファーのボス的な存在でもある、なんだか雲状の、とてつもなく巨大な敵、地球を簡単に飲み込めるくらいある敵が、シルバーサーファーのピカッってやつで雲散霧消しちゃったのは、どうなのかしらね。
地球を飲み込もうとする雲状のボスの映像は、息を飲むくらいはっとしたから、さぞやすごい敵なのかと思っていたんだけどなぁ。
スーザンが一度死んでしまうのも、緊迫感に欠けたね。
なんでだろう。
なんでだろうが多いなあ。この作品。

こんだけダメ出ししてるにも関わらず、それなりに楽しんで見たんだけどね。
楽しんだのなら、ダメ出しするなって気もしないでもないけど、
このそれなりってのが厄介で、期待しすぎると肩透かしだし、
でも、あまり期待していないと、それなりに楽しい。
いいのか悪いのかは、見た人次第。
でも、これって、あまりいい事じゃない。
できれば、ジェシカ・アルバの人気に頼らない、作り方をして欲しかった。
どう見ても、ジェシカを楽しむ会になっている気がするから。
せっかくの主役だもん。リードをもっと活躍させて欲しかったな。
あれじゃ、ジェシカの次のクリスの次のヨアン、だもんな。

別に言わなくてもいいんでしょ、と、ジョニーの「FLAME ON!」にツッコミ入れながら、見てあげて下さい。
楽しいかもよ。


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堀越ヨッシー

ジェシカを楽しむ会...なんだかとっても楽しそうな会ですね(笑)。ファンタスティック・フォーのリーダーは「X-MEN」のサイクロップスばりに影が薄いですもんね...同情します。映画的にはツッコミどころ満載のようですが、それもまた一興!...でもオイラはレンタル待ちになりそうです。大画面でシルバーサーファーを見たかったのに、残念!。
by 堀越ヨッシー (2007-10-02 09:13) 

Catcat44

ヨッシーさん、こんばんわ!
ジェシカ三昧かもしれません。
多分、サイクロップスより、Mr.ファンタスティックの方がまだましかもしれませんね。一応、ずーっと出てますから。サイクは途中、出なくなっちゃいましたから。
この作品は、ツッコミが分かってて、それで楽しむという、ちょっとある意味マニアな鑑賞法なのでしょう。シルバーサーファーのサーフィン姿は、確かにカッコ良かったです。レンタルされたら、是非、見て下さいね~。
by Catcat44 (2007-10-03 01:13) 

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