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てんこ盛り盛りの良し悪し 【踊る大捜査線THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!】 [映画日記<2010年>]

「踊る大捜査線THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!」を見たよ!

湾岸署はよりセキュリティーの整備された新湾岸署へお引っ越し。
陣頭指揮を執るのは、強行犯係係長へ出世した青島刑事(織田裕二)。
引っ越しだけでも忙しい湾岸署に、なぜか事件がいくつも重なる。
そして、引っ越しのどさくさに紛れて、青島らの拳銃が3丁、盗まれてしまった。
しかもその拳銃で殺人事件まで起こってしまい、引っ越しどころではなくなってしまった刑事課。
特別捜査本部がしかれた新湾岸署。
本店からやってきた捜査一課管理補佐官の鳥飼(小栗旬)を中心に捜査は進められていくが、なんとセキュリティーが万全のはずの新湾岸署が犯人グループによって封鎖させられてしまう。
犯人グループは湾岸署の中に閉じ込められた人たちの解放を交換条件に、過去、青島刑事によって逮捕された犯人の、釈放を要求してきた。
大混乱の中、青島刑事たちは犯人を逮捕できるのだろうか・・・。

本当に、ごったごったの状況に、よくもこれだけ豪華な俳優陣を使い、まぁ、なんとかストーリーをまとめたものだな、と感心。

全体感は、というと、本当に同窓会の体。
新しいキャストから、懐かしいキャストまで、まぁ出るわ出るわ。
しかも、少なくとも以前2作品あった映画版は見ておかないと、登場人物が一体誰なのか、説明してなんかくれないから、ぽかんとしたまま終わっちゃった、ってな事になりかねない。

それでも、ここのスタッフの遊びというか、センスというか、登場人物はいわゆるオイシイキャラクターばかりで、見ていて飽きない。
セリフにも行動にも、シャレが効いていて、つい上手いな、と思ってしまう。

青島刑事はいわずもがな。
少し出世してたね。
出世に興味があるとは思えなかったけど、少なくとも昇進試験には合格したって事なのだな。
部下なんかいてさ、けっ、青島もヤキが回ったな、と、ニヤっとしてしまう。

和久さんをどうするのかと思ったけど、甥っ子を出すとはなぁ。

室井さんだって、ちゃんとエラくなって戻ってきた。

しかもちょいキャラなのに存在感のあった人物は、ほとんどもれなく、登場してるのが嬉しいじゃない。
木島刑事の登場は嬉しい。
しかも真下とのからみじゃなくって、青島とのからみになってた。

すみれさんも係が違ってもやっぱり青島の近くにいるし、3アミーゴスもご健在(笑)
書ききれないけど、おって思う人物は、みなちゃんと登場するよ。

内田有紀演じる篠原夏美は一瞬オイシイキャラ見えるけど、ほとんど活躍する場がなくって、別にいなくてもいいような立場になっていたのがもったいないと思った。

先に褒めておこう。
この豪華な俳優陣もそうなんだけど、ここの「踊る」のスタッフは、スピンオフの作品も含めて、映画にできる事をきちんと理解した上で、作品作りをしているところが、他のドラマの映画化との違うところ。
たいてい、ドラマでも良かったんじゃないって内容の映画化が非常に多いのに、ここのスタッフは、ちゃんと映画にしかできないような作品に仕上げてる。
この「踊る3」も、とてもドラマじゃやりきれないから。

そういう意味では、2時間半の尺も、俳優陣のギャラも、適正なんじゃないのかな。

この「踊る3」の最大の問題点は、見終わってもちっともスッキリ感がしないって事。
何が、といえば、1作目、2作目にはあった、ドキドキワクワク感がないの。
犯人をやっとの思いで見つける、とか、ヤサに踏み込む、とか、時間までに見つける・逃げる・捕まえる等の、ググーッとクライマックスまでテンションがあがって、あがりきったところで事件解決、ヤッター!!!ってのがないの。

最初、犯人と思われたのは実は実行犯で、黒幕は別にいたのだけど、それもその人物が非常に落ち着いているキャラだから、追っかけ逃げての捕り物にもならないし、実行犯もあっけなく捕まっちゃうしで、ふーんって感じ。
確かに、時間の制限はあったのだけど、どうものんびりした印象。

あの実行犯に一人いた女。
あのアホさ加減にはちょっとひいた。

それに、この黒幕が、以前の作品を見ていないと、誰だかも分からないってのは、実際どうなんだろうかね。
強烈なキャラではあるのだけど、腕力とかじゃないからね。
思想というか、キャラ頼みというか。

敵役が青島刑事と真っ向勝負って感じでなかったのも、あるかな。
青島頑張れ!って感じでもなかったなぁ。
小栗旬が演じた鳥飼も、青島と真っ向勝負していれば面白かったかもしけないけど、鳥飼のキャラは少し違ってたからね。

この手の映画はさ、一種のヒーローものな訳だから、爽快感が必要だと思うのさ。
主人公が勝った時の、必ずハッピーエンドになるハリウッド映画みたいな感じがね、必要なの。
それを感じたかったなぁ。
少しワザとらしいくらいが、ちょうどスッキリできると思うんだけどなぁ。

見て、ダメじゃないと思う。
むしろ、「踊る」フリークの人の方が楽しめると思う。
初見の人はキビシイかな。
多分、「踊る4」の構想もあるのでしょう。
その時は、是非、スッキリ感増量タイプでお願いしたいものだわ。


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